第52章:言語聴覚士のいる外来リハビリ病院が見つからない|舌がん患者が東京で3つの病院を転々とした理由

外来リハビリ科がある病院の静かな廊下

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23区でも、言語聴覚士のいる病院は少ない

言語聴覚士がいて、外来にも対応しているリハビリ科のある病院は多くない。東京23区在住なのにだ。同じように探している方の参考になればと思い、実際に通った病院名も含めて記録しておきたい。

最初は、舌がんの手術を受けた病院のリハビリ科に所属する言語聴覚士の先生にお世話になった。しかし、1ヶ月後に「辞める」と言う。日本では、言語聴覚士の数に対して10倍以上の患者がいるため、引く手あまたなのだそうだ。その上、病院には保険の点数制度があるために給与が上がりにくい。次の転職先は、製薬会社で研究員の一人になるという。

新しい先生は、まだ25歳の若い女性だった。でも、言語聴覚士の中では一番のベテランだそうだ。その先生との最後のリハビリのセッションの時に、「3年後にはこの病院では働いていないと思います」と告げられた。

保険の点数制度に翻弄された通院

途中で私の舌がんが転移し、頸椎外科のある国立がん研究センター中央病院で手術を受けることになった。そこでもリハビリを受けた。しかし、その病院は外来患者には対応していない。退院と同時に、再度、以前の病院のリハビリ科に戻してもらった。

そのおかげで、翌年の3月まで、保険の点数問題の期限を越すことなく、リハビリを週に1回の頻度で継続できた。徒歩で10分のところにある病院への通院は、特に暑い夏にはありがたかった。

しかし、とうとうその保険の点数の問題で、その病院のリハビリ科には行けなくなった。それで、自分で探すことになった。

港区の病院に片っ端から電話をかけた

リハビリは週に1回の頻度の通院するので自宅から近い方が通いやすい。特に暑い夏は少しでも近い病院を探すために、港区の病院に片っ端から電話をかけて、ようやく北里病院でリハビリを続けられることになった。バスで1本なので、通院もしやすい。

予約時に指示された通りに、国立がん研究センター中央病院で紹介状を記載してもらい、持参した。しかし、リハビリ科の医師は「当院では外来患者は扱っていないのでお帰りください」の一言だった。看護師にあっという間に追い出された。

こういう時に発話障害があると、反論する時間もないのが悔しい。

それでも諦めず見つけた、3つ目の病院

しかし、さすがに理解し難いので、受付の人に訴えた。「ここで扱えないのなら、他の病院を紹介してください」と頼んだ。それで、中野区の統合東京病院のリハビリ科にお世話になることになった。

言語聴覚士の資格を持っている人は、そこに一人だけ。入院患者だけでなく、外来患者も担当してくれているため、月に2回しか予約が取れない。しかも、彼女は舌がんの患者に対応するのは初めてだという。

日米で違う、新しいリハビリの試み

それでも、いろいろと勉強してくれて、以前とは違う新しい試みをしてくれる。例えば、冷たい水に大きな綿棒を浸して、舌の動きを見る。今までは発話方面からのアプローチしかなかったので、新鮮だったし、確かに効果もある。今までは舌をあっかんべーのように出しても、真っ直ぐに出せなかったが、この治療法により今では以前よりは真っ直ぐに舌を出せるようになった。それに伴い、苦手だった、ら、り、る、れ、ろが言いやすくなった。ただ英語のRの発音は舌があった時に散々苦労したので、またか、という苦い思いでいる。しかも、今回は物理的に舌が足りない状態でも発音だ。先が思いやられるが、私は諦めない。

その話をCamblyの言語聴覚士の資格を持つインストラクターに話すと、アメリカではそういう治療法をするという。

*この記事は情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。

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