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「知識の準備が終わったら、次は荷物だ」
前回のコラムでは、留学前に読むべき作品を紹介した。そこで今回は、それらの内容を踏まえた上で、アメリカ留学の持ち物リストとして、実際にスーツケースに入れて本当に良かったものを紹介する。
日本語の辞書・文法書は必須である
これは絶対に持っていくべきだ。なぜなら、英語で詰まったとき、英英辞典より日本語で確認できる英和・和英辞書の方が圧倒的に速く理解できるからだ。今はインターネット辞書や電子辞書もある。しかし、大学によっては試験中には紙媒体の辞書しか持ち込めない場合もあるため注意したい。そのうえ、文法書もライティングの課題で何度も助けられた。実際のところ、現地では日本語の専門書は手に入りにくく、あっても高額だ。
世界地図
スマホがあれば不要に思える。けれども、電波のない場所や土地勘をつかむために紙の地図は意外と役立つ。特に広大なアメリカでは、全体像を把握するために一度は広げてみてほしい。世界地図はこちら
常備薬
日本の薬が一番安心できる。そのため、常備薬は必ず持参しよう。中でも風邪をひきやすい私は葛根湯や食べ過ぎた時のキャベジンは必須だった。さらに忘れてはならないのが正露丸だ。何度助けられた事だろう。というのも、アメリカの市販薬は成分が強く、日本人の体に合わないこともあるからだ。最初の数ヶ月は環境の変化で体調を崩しやすい。したがって、備えておいて損はない。
日本語の聖書と愛読書
聖書は、思った以上に頻繁に手に取ることになった。クリスチャンになる意思も予定もなかった。それにもかかわらず、クリスマス休暇にルームメートや友人の実家に招待される機会が多く、宗教の話題は自然と会話に登場した。したがって、聖書の基礎知識があるだけで、場の空気がまるで違った。とはいうものの、キリスト教徒でない限り、聖書を理解するのは非常に難しい。そんな時におすすめなのは、こども聖書だ。子供用に書かれているのでわかりやすいと思う。
また、愛読書を数冊持っていくことも強くお勧めする。なぜなら、異国での孤独な夜に、母国語で読める本があることの安心感は、経験した人にしかわからないからだ。
日本からのお土産
アメリカにお土産文化はない。しかし、感謝祭やクリスマスなど、長期休暇に友人の実家に招かれる機会は意外と多い。そして、そんな時に高価でなくても珍しい小物が非常に喜ばれた。具体的には、扇子やこけしなど、いかにも日本らしいものが特に好評だった。
加えて、ぜひ多めに持っていってほしいのが、カレールー(甘口)だ。留学中は様々なパーティで料理を振る舞う機会がある。その点、カレーは大量に作りやすく、口に合う人も多い。日本のカレーはアメリカ人にも評判が良く、何度も助けられた。
ウィスコンシンの極寒で学んだこと|体験談
防寒具:日本の常識は通用しない
「スキー用のダウンジャケットを持っていけば大丈夫」——完全に間違いだった。
大阪出身の私がウィスコンシン州に留学して最初の冬に思い知らされたのは、「寒さの質が、日本とは根本的に違う」ということだ。大陸性気候の乾いた冷え込みは、湿気のある日本の寒さとは別物で、スキーウェアを着ていても風が吹いた瞬間に体の芯まで凍える。手袋・ニット帽・マフラーも同じだ。日本仕様では明らかに力不足で、結局現地の防寒具に買い替えることになった。
**防寒具は最初から現地購入が正解。**アメリカの防寒具はウィスコンシンの気候に合わせて設計されており、スノーブーツや極寒用手袋の品揃えも日本より圧倒的に豊富だ。かさばる荷物を減らせる分、他の必需品を持参できる。
⚠️ 一晩で50cm以上積もることがある。「まだ大丈夫」と思って油断しないようにしてほしい。
薬:持ち込みには注意が必要
常備薬を持参する際、注意してほしいことがある。日本では市販薬として普通に買える薬でも、アメリカでは成分によっては持ち込みに規制がかかる場合がある。特に睡眠薬・鎮痛剤・風邪薬などは、渡航前に必ず確認しておくことをお勧めする。英文の処方箋や医師の診断書を用意しておくと安心だ。
家族の写真を忘れずに
デジタル全盛の時代だが、家族や友人の写真を印刷して持参することを強くお勧めする。
孤独な夜、スマホの画面で見るのと、手元に置いた写真を眺めるのとでは、心の安らぎがまるで違う。部屋に飾るだけで、異国の地でも「つながり」を感じられる。これは経験した人にしかわからない感覚だ。
車は絶対に必要|ウィスコンシンの生活実態
ウィスコンシン州は広大な中西部の州だ。日本のように電車やバスで移動できる環境ではない。車がなければ、生活がほぼ成り立たない。
特に冬場は公共交通機関が機能しなくなることもある。留学早々に車を手配することを強くお勧めする。
また、日本食の食材を手に入れるにはシカゴまで車で買い出しに行く必要があった。片道約7時間。そう簡単には行けない。だからこそ、味噌・ふりかけなどの日本食食材は、できるだけ多く持参することをお勧めする。
❌ 持っていかなくてよかったもの
留学準備で「あれもこれも」と詰め込みたくなる気持ちはよくわかる。しかし実際に持っていって後悔したものも多かった。特に衣類は要注意だ。
春物・秋物の洋服は不要
ウィスコンシンの冬は長い。一方で、建物の中は真夏である。外がマイナス20度でも、屋内は半袖のTシャツ1枚で過ごせるほど暖かい。つまり「ちょっと肌寒い季節」がほとんど存在しないのだ。その結果、春物や秋物のジャケットは結局ほぼ着ることがなかった。だからこそ、その分のスーツケースのスペースは、別のものに使うべきだった。
日本の冬物コートやブーツは通用しない
これは声を大にして伝えたい。スキー用のダウンジャケットでさえ、ウィスコンシンの冬には寒すぎた。日本で売られているブーツや冬靴は、雪道用の滑り止めがなく、防水加工も不十分で、保温性も足りない。雪の日に外を歩けば、足元から冷気が直接伝わってくる。
結局、日本から持参した冬物衣類はほとんど使えず、現地で買い直すことになった。そのため、余計な出費と荷物を避けるためにも、冬物のアウターとブーツは現地調達を強くお勧めする。ウィスコンシンであれば、モールなどで手頃な価格で揃えられる。
スーツケースの容量を空けておくコツ:冬物アウター・ブーツ・春秋物の服は現地購入と割り切る。その分、日本でしか手に入らないもの(常備薬・日本語の書籍・食品)を優先して詰めよう。
現地で買えるもの・買えないもの|荷物を賢く減らすコツ
留学前は不安から「あれも、これも」と荷物を増やしがちだ。しかし、実際に住んでみると、日本食と日本語の本以外はほぼ現地で手に入ることがわかった。考えてみれば当たり前のことだ。人種は違えど、同じ人間が生活している場所なのだから。
ただし「買える」と「日本製の方が良い」は別の話だ。以下では、現地調達で十分なものと、やはり日本から持参すべきものを正直にまとめた。
✅ 現地調達で十分なもの
- まずはシャンプー・コンディショナー・ボディソープ
- 次に洗濯洗剤・柔軟剤
- そしてタオル・バスタオル
- さらに枕・シーツ(寮で支給されることはない)
アメリカ留学の持ち物チェックリスト|季節別まとめ
📋 まず確認すべき書類・手続き関係
- 最初に必要なのがパスポート(有効期限を必ず確認)
- 次に大切なのがビザ(F-1ビザなど)
- 合わせて必要なのがI-20(入学許可書)
- 場合によっては海外旅行保険の証書(大学の保険に入る場合は不要)
- 運転するなら国際免許証(車を運転する予定がある場合)
- あわせて日本の運転免許証(現地免許取得時に必要)
- 手続き用の戸籍謄本・住民票(英訳付き)
- 直後に使う現金(ドル・円の両方。到着直後に必要)
- さらにはクレジットカード(年会費永久無料で海外旅行保険が自動付帯のエポスカードを留学前に作っておくと安心)
💊 体調を守る薬・衛生用品
- 【常備薬】鎮痛剤(バファリンなど日本のもの)
- 【処方薬】花粉症・アレルギーの薬(多めに持参)
- 【救急用】絆創膏・消毒液
- 【女性向け】生理用品(日本製のほうが使い心地が良い)
- 【紫外線対策】日焼け止め(SPF50以上。現地のものは肌に合わないことも)
- 【虫刺され】虫刺されの薬(アメリカの虫は日本と種類が違い、市販薬が効きにくい)
- 【東洋医学】漢方薬全般(現地では手に入らない)個人差があると思うが、風邪をひくと喉が痛くなるのでツムラ漢方桔梗湯エキス顆粒と肌が弱いのでツムラ漢方十味敗毒湯エキス顆粒は手放せなかった。初年度は急に寒い地域へ引っ越ししたことと新しい環境への適応がストレスになったのか、風邪をひくことが多かった。
👗 現地で快適に過ごす衣類・生活用品
- 寮生活で必須なのがクロックス(寮の共用シャワーで必須。濡れても乾きやすく清潔に保てる。)
- 雨の備えには折り畳み傘(傘をさす習慣が薄いので小さめが便利)
- 防寒対策として冬用インナー(ヒートテック系。現地にない)
- 寒冷地で重宝するのが靴下用ホッカイロ(現地ではなかなか購入できない。寒冷地は特に重宝)
- 日常のケアには爪切り(現地のものは切りにくい)
- 万が一のために裁縫セット(ボタンつけなど。現地で探すのが面倒)
- 髪の手入れには散髪用ハサミ・すきばさみセット(現地の美容院は東洋人の髪に慣れていないため、前髪などは自分でカットし、長期休みに日本人美容師に切ってもらうのがおすすめ)
🍱 味の恋しさを解決する食品・調味料
- 自炊の基本としてだしの素・めんつゆ(料理の幅が格段に広がる)
- 手軽に食べるならふりかけ・お茶漬けの素(食欲がないときの救世主)
- 日本が恋しい時に梅干し・のり(日本食が恋しくなったとき用)
- 安心感が得られるインスタント味噌汁。フリーズタイプの商品よりも生味噌タイプがおすすめだ。50食 コストコ 産地のみそ汁めぐりはさまざまな種類の味噌汁が味わえる。(精神的な安定剤になる)
- 夜食などに便利なインスタントラーメン(日本製。現地の日本食スーパーは高い)
- ホッと一息つくための緑茶ティーバッグ(アメリカの緑茶は別物)
📚 勉強に欠かせない文具
- 筆記用具としてシャープペンシル・替え芯(アメリカはシャープペンシルが少ない)
- 便利な消せるボールペン(フリクションなど。種類が少ない)
- 使いやすさ重視でノート数冊(日本のものが優秀)
- 試験の備えに電卓(テストの時にスマホの使用が認められない場合)学部にもよるが会計士などを目指していない限り、カシオ グリーン購入法適合電卓 12桁のような普通の電卓で十分だ。
💻 生活を支える電化製品
- トラブル防止に変圧器・変換プラグ(コンセント形状はAタイプで同じだが電圧確認を)
- 部屋の環境に合わせて延長コード・電源タップ(寮の部屋はコンセントが少ない)
- 外出時のためにモバイルバッテリー
- 講義などで使うイヤホン(授業・オンライン会議で必須)
- データ保存用にSDカード・USBメモリ(データのバックアップ用)
📱 スマホの通信準備は出発前に済ませておこう
- 海外に到着して最初に困るのが、空港でインターネットが使えないことだ。大学への連絡、配車アプリ、地図アプリなど、到着直後から通信環境は必要になる。
- 最近はSIMカードを探す必要がないeSIMが主流になっている。日本にいる間に設定を済ませておけば、アメリカに到着した瞬間からそのままインターネットが利用できるので安心だ。
- 私が今留学するなら、「トリファ(trifa)」を選ぶと思う。アプリだけで申し込みから設定まで完結し、現地でSIMカードを購入したり交換したりする手間がない。留学だけでなく、旅行や出張でも利用者が増えているサービスだ。
🎁 交流に役立つお土産
- 子ども向けには折り紙(子どもがいる家庭で大喜びされる)もし折り紙に自信がない方は、合わせて写真でわかる 決定版 おりがみ大百科があると便利だ。また、「スタンダード折り紙65枚」と初心者向け「Easy Origami ブック」(英語)のコンボを持っていくと大勢で楽しめる。
- かさばらない手ぬぐい(軽くて日本らしさが伝わる)
- 定番の人気として抹茶味のお菓子(Kit Kat・ポッキーなど)(ただし、大都市では購入可能)
- 贈り物として国産 滑らない お箸セット(お土産用に数膳)
まとめ
留学準備は「英語力」だけではない。知識・教養の準備と、いざというときの備えが現地での自信につながる。ぜひスーツケースに詰め込む前に、この記事を参考にしてほしい。
留学前の英語準備については →コラム:TOEFL620点の勉強法|高校の教科書とNHKのラジオ講座だけで結果を出した方法


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