第8.2章:「アメリカに行けば英語が話せる」は大嘘だった|留学しても英語が伸びない本当の理由

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「度胸と愛嬌」が足りなかった、もどかしい日々

よく「おしゃべりな人は語学の天才だ」と言われるが、確かにその通りだと思う。度胸と愛嬌だけで、文法が崩壊していても何も恐れず、アメリカ人のグループの中にどんどん入っていって会話をしていく人を、何人も見た。私とほぼ変わらない英語力なのに、よくできるなと感心しつつも、同じことはできなかった。小心者だったのだ。それでも、あっという間に話せるようになった彼らが羨ましく思ったことは事実だ。あの半分でも勇気があれば、もっと早く会話ができるようになっていただろう。

でも、私にはそれができなかった。奥手で、恥ずかしがり屋。日本語でも、初対面の人と話すことが苦手だった。教室で他の生徒の前で発言する時は顔が真っ赤になり、「りんご」というあだ名をつけられたこともある。何より怖かったのは、文法や発音を間違えることだった。間違った英語を話すくらいなら、黙っていた方がいいと本気で思っていた。

田舎の高校を卒業し、祖父母のいる東京の英会話学校で、初めてアメリカ人講師の授業を受けた。しかし、それだけでは十分ではなかった。もしあの当時、今のようなネットの英会話学校があれば、あれほどの苦労はしなかったと思う。さまざまなオンライン英会話学校があるが、私のおすすめはCamblyである。

アメリカ大学の洗礼――「発言しない」は「存在しない」と同じ

アメリカの大学では、授業中に発言をしないと良い成績はもらえない。テストの成績が良いだけではダメなのだ。そのため、留学生にはアドバイザーが付き、授業の悩みを解決してくれる。英語が不得手な私には、家庭教師がつけられた。私に英語を教えることで、彼女は教育学の単位が取れる仕組みだった。まさにウィンウィンの関係だ。英語といっても、会話だけでなく文法やライティングもすべて教えてもらった。卒業まで、ずっとお世話になった。彼女のおかげで、単位を落とすことなく卒業にこぎつけたと言っても過言ではない。

金髪碧眼のTracyは、私と同い年であるのに、すでに結婚していた。相手はプロテスタント教会の牧師だった。敬虔なキリスト教徒である彼女には、英語だけでなくキリスト教や聖書についても教えてもらった。その影響で、私はInterVarsity Christian Fellowship(IVCF、大学生・大学院生のための超教派キリスト教学生団体)に入った。アメリカやカナダの多くの大学に支部があり、主な活動は次の通りだ。

  • 聖書研究会(Bible Study)
  • 礼拝
  • 祈りの会
  • キャンプやリトリート
  • 奉仕活動
  • 留学生との交流

メンバーの多くはキリスト教徒だが、キリスト教に興味がある学生や留学生が参加することも珍しくなかった。クリスマスの時期には、彼女の家で大量のクッキーを作り、老人ホームなどに届けに行った。各家庭の窓の外で、クリスマスの歌を合唱することもあった。ちなみに、Tracyとは今でも連絡を取り合っている。

気づけば「頭の中の練習」が消えていた

そんなグループに参加することで、会話をする機会が格段に増えていった。そして、少しずつではあるが、細かいところまで聞き取れるようになっていった。気づけば、頭の中で練習することなく話せるようにもなっていた。それでも、じっくり学ぶタイプの私は、数年間を費やした。

実は、日本を発つ前は「アメリカに行けばすぐに英語はペラペラになる」と思い込んでいた。今思えば、楽観主義者の自分が恥ずかしくなるほどの思い違いだった。

【まとめ】急がなくていい

でも、急がなくていい、と今なら思う。自分のペースで積み上げたものは、ちゃんと残る。

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