コラム:アメリカ留学中にアルバイトはできる? F-1ビザの就労ルールを元留学生が解説

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「留学中はアルバイトで生活費を稼げる」——そう思っている人がいたら、まず立ち止まってほしい。

私がウィスコンシン州の大学に留学していた頃、日本のように「放課後にカフェでアルバイト」という感覚で気軽に働くことはできなかった。アメリカのF-1ビザ(学生ビザ)には、就労に関して非常に厳しいルールがある。知らずに違反すれば、強制送還という最悪の事態にもなりかねない。

この記事では、留学生の就労ルールをわかりやすく整理する。渡航前に必ず確認してほしい。


結論:原則としてアルバイトは禁止

F-1ビザで渡航した留学生は、日本のように街のカフェやコンビニで自由にアルバイトをすることは法律で禁止されている

ただし、特定の条件下であれば合法的に働くことが可能だ。以下にその選択肢をまとめる。


① 学内でのアルバイト(On-Campus Employment)

留学生に最も現実的な選択肢が、キャンパス内での就労だ。特別な許可申請なしにすぐ始められる。

働ける場所の例

  • 大学の図書館・食堂・売店
  • パソコン室の受付
  • 語学ラボのアシスタント

労働時間の制限

  • 学期中:週20時間まで
  • 長期休暇中(夏休み・冬休みなど):週40時間(フルタイム)まで

学校側が留学生の事情をよく理解しているため、学業との両立がしやすい。

ただし注意点がある。学内のアルバイト枠は競争率が高い。理由は、経済的困難者が優先されるからだ。政府の補助で来ている東南アジアからの留学生や、奨学金で来ている学生が優先されるため、私自身は大学で日本人が学内アルバイトをしたという例を知らない。

私自身の体験談

とはいえ、私にも学内での就労経験がある。望んだわけではなかったが、数学の基礎クラスの中間テストでクラス1番の成績を取ったために、家庭教師を任命されたのだ。家庭教師をすると教育学部の単位にもなる仕組みで、アルバイト料は授業料から天引きされる形だった。

また、卒論に相当するアート展覧会で私の作品が売れた時も、売上の10%は学内のギャラリーに入り、残りはやはり授業料から天引きされた。「現金が手元に入る」というより、学費の一部に充当される形だ。渡航前にこの仕組みを知っておくと、現地での生活設計がしやすくなる。


② 学外での就労(Off-Campus Employment)

キャンパスの外、つまり一般の企業や店舗での就労は原則禁止だ。ただし「専攻に関連するインターンシップ・研修」という条件を満たせば、正規の手続きを経て働くことができる。

CPT(Curricular Practical Training)

在学中に、大学のカリキュラムの一環として認められた企業でインターンシップを行う制度。授業の単位として組み込まれることが多い。

OPT(Optional Practical Training)

学位取得後(卒業後)、または在学中に、自分の専攻分野に関連する職種で最長1年間働ける制度。STEM分野(理工系)であれば最大3年間まで延長可能だ。

重要な注意点:CPTもOPTも、自分の専攻と無関係な職種(例:経済学専攻なのに日本食レストランで皿洗いなど)での就労は認められない。

私自身の例を挙げると、芸術学部の学位を取得していたため、卒業後に日系の旅行会社で美術館ツアーの担当者としてインターンをすることができた。専攻(芸術)と業務内容(美術館ツアーの企画・案内)が一致していたため、OPTの条件を満たしていたのだ。留学中に自分の専攻を活かせるインターン先を探しておくと、卒業後の選択肢が広がる。


③ 経済的緊急事態による特別許可

留学開始後に予期せぬ事態が起きた場合—例えば、家族の自己破産や急逝など—によって学費や生活費の維持が困難になった場合、移民局(USCIS)に申請して特別な学外就労許可を得られるケースもある。

ただし手続きは非常に煩雑で、証明のハードルも高い。あくまで最終手段として頭に入れておく程度でよい。


絶対にやってはいけない「闇バイト」

現地の日本食レストランなどで、現金で給与を受け取る、いわゆる「アンダーザテーブル」での就労をする留学生が一部に存在する。しかしこれは明確な違法行為だ。

移民局に発覚した場合のペナルティは極めて重い。

  • ビザの強制取消
  • 強制送還
  • 長年にわたるアメリカへの再入国禁止

実際、ニューヨークなどの大都会では、日本食レストランで闇バイトをしている留学生を何人も知っている。違法であるため、アルバイト料金も相場より安い。そして見つかれば、雇用者も働いていた学生も処分される。強制送還になることが多いと聞く。せっかくの時間と高額な留学費用が一瞬で無駄になる。絶対に避けてほしい。


お金の不安を解消する現実的な方法

円安・物価高の影響で、アメリカでの生活費を少しでも補いたいと考えるのは当然だ。そこで、合法的かつ現実的な資金確保の方法をいくつか紹介する。

渡航前に準備できること

① トビタテ!留学JAPANなどの給付型奨学金を徹底リサーチする
返済不要の給付型奨学金は、渡航前に申請するものがほとんどだ。大学独自の学費免除制度も含めて、早めに調べておこう。

② 日本のリモートワークで収入を作る
渡航前から、オンライン英会話の講師や翻訳・通訳の案件など、日本のクラウドソーシングを通じてリモートで日本円を稼ぐ体制を作っておくことも一つの方法だ。現地の労働市場を脅かさない範囲での日本向けリモートワークは、現実的な自衛策として取り組む学生もいる。

③ 英語力を上げておく
学内のアルバイトや、CPT・OPTで有利なポジションを得るためには、英語力が直接影響する。渡航前からオンライン英会話で実践的な会話力を磨いておくことを強くおすすめする。

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まとめ|ルールを知った上で留学に臨もう

就労の種類可否条件
学内アルバイト✅ 可学期中週20時間・休暇中週40時間まで
CPT(学外インターン)✅ 条件付き可専攻に関連・大学の単位として認定
OPT(卒業後就労)✅ 条件付き可専攻分野・最長1〜3年
一般的なアルバイト❌ 禁止法律で禁止
闇バイト❌ 厳禁強制送還・再入国禁止のリスク

働く際は必ず事前に大学の「留学生オフィス(International Student Office)」のアドバイザーに相談し、ルールを守って安全に留学生活を送ってほしい。

留学は、人生を変える経験だ。ルールを守り、その時間を最大限に活かしてほしい。


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