第27章:電撃結婚とローマの石畳|11月のお見合いから5月の結婚まで


怒涛の半年間

11月の最終週末にお見合いをして、翌年2月の第1週目にはホテルのフランスレストランを借り切って結納をして、5月8日に結婚式を挙げた。お見合い初日から結婚式まで半年もなかった。その間、二人きりで会ったのは、私が気が付かなかった彼からプロポーズをされた日以外でたった1日だけだった。東京在住の彼と大阪在住の私は遠距離交際だったこともあって、電話ですら話す時間も少なかった。お互いによく知らないままの結婚だったが、不思議と不安はなかった。

54人とお見合いをした、ということはその3倍はお見合い写真と経歴書をいただいている。1/150の確率で巡り会えた人に間違いがあるわけがない。私は心の底から、そう信じていた。


二人きりで会えないデート

お見合い初日はお仲人さんが同席していたので3人で会った。翌週には彼の両親に挨拶をしたので4人で会った。その翌週には彼が一人で大阪の私の実家まで来てくれて、私の両親と4人であった。本当に二人きりで会う時間がなかった。


桂由美先生のウェディングドレス

結婚式まであまりにも時間がなかったため、ウェディングドレスを一からオーダーメードする余裕がなかった。故桂由美先生の一言で、既成のドレスをオーダーメード風に仕上げていただくことになった。


パレスホテルを選んだ理由

結婚式場はパレスホテルを選んだ。東京駅に近いからだ。私の父と彼の母の実家がある栃木からの出席者が多く、また高齢者も多かったため、アクセスの良さを最優先にした。


シャンパンをバケツに

式の最中、彼はシャンパンやワインに口をつけるたびにテーブルの下にあるバケツにそっと流していた。それほどアルコールに弱かったのだ。子供の時に奈良漬を口にして倒れたことがあるほどだ。

そしてお色直しで退席し、準備が整い、いざ会場のドアを開けようとした瞬間、彼は「ちょっと待って」と言ってお化粧室に駆け込んでしまった。式の最中からシャンパンをバケツに捨て続けていたにもかかわらず、である。5分弱ほどソファーに横になっている彼の顔は真っ赤だった。高砂で横並びに座っていたにもかかわらず、天にも昇るような気持ちで浮かれていた私は彼の様子に気が付かなかった。一方、私側の親戚たちは心配していたそうだ。


新婚旅行はイタリアへ

翌日5月9日、サルディーニア島・ミラノ・ローマへ2週間の新婚旅行に出発した。私たちはゴールデンウィーク直後に結婚式を挙げ、彼は直後に2週間の長期休暇を取得した。そのため、結婚式のスピーチで上司に「帰国したら席はないよ」と冗談を言われていた。

新婚旅行の手配はたった1年だけど旅行者に在籍していた私が担当した。彼が島に行きたいと言うので、カプリ島で青の洞窟を訪れる提案をしたが、サルディーニア島に行ってみたいと言うので、当時インターネットが普及していなかった私は旅行会社の担当者と旅行計画を練った。


ローマの石畳で靴ずれ

ローマの観光中に、石畳の上を歩いていたせいで、靴ずれをしてしまった。しかし私は恥ずかしくて彼に言い出せなかった。言えば足を見せることになる。1日中歩いた後の汚い足を見せたくなかった。

しかし足を引きずって歩く私に気づいた彼に、最終的には傷の手当てをしてもらうことになってしまった。新婚旅行で夫に足の傷の手当てをしてもらうことになるとは思ってもいなかった。


次回予告

結婚後、半年間の専業主婦生活を経て、金融業界へ翻訳者として復帰することになる。次回はそのキャリア復帰の話をお伝えします。

コメント