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英語ができる人がTOEICで満点を取れるとは限らない
NYの銀行員として何年も働き、英語で仕事をしてきた。しかしTOEICの存在すら知らなかった。翻訳の専門学校に通い始めて初めて、通翻訳者なら当然持っているべき資格だと知った。
英語ができる人がTOEICで満点を取れるとは限らない。TOEICは英語力を測るテストである前に、TOEICというゲームのルールに慣れたもの勝ちの試験だ。複数回受験して満点を取った経験から、実践してきた勉強法を正直に語る。
満点に必要な3つの本質
①スピード
Part5の文法問題は1問あたり15〜20秒が満点ペースだ。Part7の長文は「読む」のではなく「検索する」感覚で処理する。設問を先に読み、本文から答えの根拠を探す。精読より高速処理が命だ。
②精度
「なんとなく正解」をゼロにする。正解した問題も含め、なぜその答えが正解でほかの選択肢が不正解なのかを言語化できるまで分析する。感覚で解いて正解できるレベルで満足しない。
③慣れ
満点を取る人が口をそろえて言うのが「TOEICは英語力よりTOEIC形式への慣れが重要」ということだ。本番の試験会場は音が反響し、環境が悪いことも多い。日頃から音声を1.2倍速で練習しておくと、本番の音声が驚くほどゆっくり聞こえる。
公式テキストを使え
民間のテキストに誤りを見つけ、出版社に報告したことがあった。しかし梨の礫だった。その経験からも公式テキストへの信頼は揺るぎない。
公式問題集はナレーターの音声が本番と同一だ。同じセットを3周し、ディクテーション・シャドーイング・音読の素材として使い倒す。「解く」より「分析する」ことが大切だ。
ミス分析ノートを作る
満点を逃す人は、毎回同じミスをしている。
- not を聞き逃す
- 日付のミス
- 比較表現の誤解
- 固有名詞の混乱
これを潰すだけで一気にスコアが上がる。間違えた問題を「語彙不足」「文法不足」「聞き取り不足」「時間不足」に分類して記録する。同じミスを二度しないための習慣が満点への近道だ。
パート別のポイント
リスニング(Part1〜4) 公式問題集の音声を1.0倍→1.2倍→1.4倍と速度を上げて練習する。聞き逃しゼロの耳を作ることが目標だ。特にPart2は満点取得者でも落としやすい。全問パターン暗記レベルまで繰り返すしかない。
文法(Part5) 1問5〜7秒が満点ペース。見た瞬間に答えが浮かぶ状態にする。品詞・時制・語法のパターンは決まっているので、公式問題集を何周も回して体に叩き込む。お勧めは公式TOEIC Listening & Reading 英単語だ。
長文(Part7) 設問→本文の順で読む。本文の根拠は必ず1行で存在する。読み込むのではなく検索する感覚で処理する。時間配分はPart5に10分、Part6に8分、Part7に52分が目安だ。公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リスニング編 音声ダウンロード版の繰り返しを推奨する。
満点を取るには
音読
音読は超重要だ。Part3・Part4・Part7を音読しまくる。処理速度の向上、文法の自動化、リスニング強化——すべてにつながる。
シャドーイング
ニュース、ビジネス英語、TOEIC音源でシャドーイングをする。最初は無理でも続けることが大切だ。スクリプトを見ながら音声と完全一致で読めるレベルまで負荷をかける。シャドーイングにも公式TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リスニング編をお勧めする。
英検1級との違い
TOEICと英検1級はまったく別物だ。TOEICはスピードと形式への慣れ、英検1級は語彙力と記述力が問われる。英検1級は幸いにも1度で合格できたが、勉強の方向性はまったく違った。
どちらも通翻訳者として働くうえで必要な資格だ。持っていて損はない。
まとめ
- 公式テキストだけを使い倒す
- スピードと精度を同時に鍛える
- ミス分析ノートで同じミスを潰す
- 音読・シャドーイングを毎日続ける
- TOEICはゲーム。形式に慣れたもの勝ち
一生勉強は続く。TOEICはその長い勉強人生の通過点に過ぎない。



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