留学中の子どもに会いに行く時のスーツケース選び|1ヶ月滞在におすすめの荷物術

空港で見分けやすい赤色の大型スーツケース

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「最大の1個」より「組み合わせ」が正解

留学中の子どもに会いに、1ヶ月ほど米国に滞在する。そんな時、つい「とにかく大きいスーツケースを1つ買えば安心」と思いがちだ。なぜなら、留学中の子どもは日本から持ってきてもらいたい物が山ほどあるからだ。特に私のように田舎に住んでいた場合、そのリクエストの量は半端ない。

私のお土産リストを見て、母は「持ちきれないから後日送る」と言った。でも、すぐ欲しい物もある。特に食べ物だ。私は美味しいお米に飢えていた。通常はカリフォルニアで作られた日本米を食べていた。カリフォルニア米が美味しくないわけではない。でも、美味しい新米を炊いて、炊き立てのふっくらとしたツヤのあるお米に、栃木の祖母が漬けた少し塩辛い梅干しとパリパリの海苔だけをおかずに食事をしたかった。日本にいた時には和食はあまり好まなかった私が夢に見るほど美味しいお米を食べたくなったのは、やはり日本人だからだろうか。

伸び続けた私のリクエストリスト

お米は重たいが、1キロだけは送らないで持参してほしいと頼んだ。もちろん、お米だけではない。私のリストは、母が日本を発つその瞬間まで伸び続けた。最終的には、空港で購入したものもあったそうだ。

しかし、実際に母が何度も私に会いに来てくれた経験を振り返ると、大きいスーツケースを1つというのは失敗の代表例であった。

大きすぎる荷物は、空港での扱いに苦労をする。移動中も重くて大変だ。何より、荷物を丸ごと1個にまとめてしまうと、紛失や盗難のリスクを一極集中させてしまう。リスク分散が必要なのは、何も投資に限った話ではない。

おすすめしたいのは、次の組み合わせだ。

  • 預け荷物:90〜100Lの軽量スーツケースを1個
  • 機内持込み:軽量のリュックまたは小型キャリー
  • 帰国時、家族や友人へのお土産や荷物が増えそうなら、折りたたみ式ボストンバッグを1つ入れておく

スーツケースは「黒」以外がおすすめの理由

預け荷物用のスーツケースを選ぶ時、色にもこだわってほしい。定番の黒は洗練されていて人気だが、空港のターンテーブルには似たような黒いスーツケースがずらりと並ぶ。

実際に私は、ヨルダンで自分のスーツケースを他の乗客に間違って持っていかれてしまった経験がある。ポツンと残されたスーツケースは、私の物に酷似していた。すぐに取り違えられたことに気がついた。やっと着いた初めての国なのに、心がひしゃげた。

ヨルダンで起きた、まさかの取り違え

ホテルについてそのことをフロント係に話したら、「歯ブラシなど必要な物は何でも用意する」と言ってくれた。その好意に甘えようとしたその時、別の電話に出ていたスタッフが「私のスーツケースを間違って持って行った人は、このホテルにチェックインしたばかりだ」と言う。すぐに私のスーツケースがフロントまで届けられた。

取り違えた本人はフィリピン人のメイド兼ベビーシッターで、「赤ちゃんが泣いているし、雇用主からは急ぐように言われたので確認を怠った」と何度も謝っていた。わざわざフロントまで来てくれるなんて、親切な人だと感心した。

私は旅行が趣味で、50カ国を訪れている。今まで何度もスーツケースが届かないことがあったが、こんなラッキーなことは初めてだった。

旅行すればするほど、スーツケースがなくなる確率も高くなるように思える。それも当然だと思う。似た色・似た形のスーツケースが多すぎるのだ。同じようなスーツケースが並んでいると、こうした取り違えは頻繁に起こりやすい。特に、慣れない海外の空港で長時間のフライトを終えたばかりの母世代にとって、この取り違えは想像以上に大きなストレスになる。

赤やビビッドカラーのスーツケースなら、遠目からでもひと目で自分の荷物だと分かる。取り違えのリスクを減らせるだけでなく、探す手間も省ける。

ちなみに、スーツケースベルトの使用や目立つ小物を下げることはおすすめしない。乱暴に扱われることが多いので、ベルトさえなくなったことがある。小物など、あっという間に取れてしまう。ターンテーブルのあちこちにそのような小物を見かけた。

おすすめのスーツケース

条件を整理すると、子どもを訪ねる1ヶ月程度の米国滞在には、以下のようなスペックのスーツケースが向いている。

条件目安
容量90L前後(1週間以上の旅行目安)
重量軽量な大型ハードケース(4kg台、力の弱い方でも扱いやすい)
素材ABSハードケース、耐久性重視
TSAロック搭載(米国旅行には必須)
キャスター4輪ダブルキャスターで引きやすいもの
サイズ3辺合計が158cm以内(国際線の無料受託手荷物の標準上限)

この条件に近いのが、American Tourister(サムソナイト系ブランド)のTWIST WAVES SPINNER 77/28だ。容量93L、重量4.4kg、TSAロック搭載、3辺合計158cmと、条件をほぼ満たしている。子どもへのお土産をたっぷり詰め込んでも、余裕のある容量だ。

スーツケースがなくなった時の対応方法

万が一、空港で預けた荷物が出てこなかった場合の対処法も、知っておくと安心だ。

1. ターンテーブル周辺の「手荷物サービスカウンター」へ行く

バゲージクレームエリア内にある、利用した航空会社の「Baggage Service」または「Lost & Found」カウンターに行く。

注意点: 税関を出て到着ロビーに出てしまうと受取エリアに戻れなくなるため、必ず税関を通る前にカウンターへ直行すること。

2. 「手荷物事故照会書(PIR)」を作成してもらう

係員に申し出て、状況を記録する書類(PIR:Property Irregularity Report)を発行してもらう。

必要なもの:

  • 搭乗券(Boarding Pass)
  • 手荷物引換証(Baggage Tag/クレームタグ):チェックイン時にチケットの裏などに貼られたバーコードシール
  • パスポート

伝えること:

  • 滞在先の住所・連絡先(電話番号・メールアドレス):見つかり次第届けてもらうため
  • スーツケースの特徴:色、素材、形状、ブランド、目印(先ほどの赤いスーツケースベルトの有無など)

3. 「照会番号(File Reference Number)」を受け取る

手続きが終わると、アルファベットと数字が合わさった照会番号(照会ID)が発行される。この番号を使って、航空会社のWebサイト(WorldTracerなどの追跡システム)で、自分の荷物が今どこにあるかオンラインで確認できる。

4. 日用品(アメニティ)の補償や現金の支給を確認する

  • 当座の支給品(アメニティキット): 航空会社によっては、歯ブラシやTシャツなどの緊急用セットをその場でもらえることがある
  • 必要経費の補償(日用品購入代金): 荷物が届くまでの間に購入した洗面用具や下着、着替えなどの費用を後日補償してくれる制度(上限あり)があるので、領収書(レシート)は必ずすべて保管すること

5. 海外旅行保険・クレジットカード会社に連絡する

海外旅行保険の「手荷物遅延費用特約」や、クレジットカードに帯同するトラベル保険が適用できる場合がある。保険請求の際に、上記の「手荷物事故照会書(PIR)の控え」が必要になるので、大切に保管すること。

荷物はほとんどの場合、別の便で遅れて届くか、翌日〜数日以内に滞在先ホテルへ配送される。係員から受け取った書類と領収書をしっかりと手元に残しておくことが大切だ。

まとめ

子どもの留学先を訪ねる1ヶ月程度の滞在なら、「大きなスーツケース1個にすべて詰め込む」のではなく、預け荷物・機内持込み・予備のボストンバッグという3点セットで準備するのがおすすめだ。そして預け荷物用のスーツケースは、黒よりも目立つ色を選ぶと、空港での取り違えのリスクを減らせる。慣れない長距離移動だからこそ、ちょっとした工夫で親の負担を減らしてあげたい。

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