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卒業できずに帰国した人を、私は何人も知っている。
そのうちの一人は同時期に留学した知人の話だ。日本の大学で3年生だった彼女は編入という形を取ったため、多くの一般教養科目を免除してもらえた。日本で英文科を専攻し、ハワイ大学への留学経験もある彼女だったが、English 101を2度連続で落としてしまい、退学となって日本へ帰国することになった。
英語が得意なはずの人でも、アメリカの大学は容赦しない。それがアメリカの大学の現実だ。
アメリカ大学の卒業式は年に2回ある
私が卒業した大学はセメスター制(2期制)だったので、卒業式は一般的に5月と12月の年2回開催される。
5月の卒業式
メインの卒業式だ。アメリカの学年末にあたるため、年間で最も規模が大きく盛大に行われる。
12月の卒業式
単位を早めに取得して12月に卒業する学生や、秋入学で変則的に卒業する学生が対象だ。5月に比べると規模は小さめだが、アットホームな雰囲気で行われることが多い。
また大学によっては夏(8月)に卒業要件を満たす学生もいる。その場合は夏の卒業式が別途用意されているか、5月か12月のいずれかの式典に参加する形になる。
私の「仮卒業」という綱渡り
私は5月の卒業式に出席した。しかし実は、8月の夏期講習でアメリカ史を取らなければ卒業できないという、ギリギリの状態での参加だった。
卒業式で「やった!」と絶叫できる心境ではなかった。それよりも、夏期講習で単位を落としたらどうしようという不安の方が大きかった。だから、卒業帽(Cap)も投げなかった。単位を落としたら再度卒業式に出席する可能性があったからだ。
夏期講習という名の地獄
アメリカの大学の夏期講習は「1ヶ月(約4週間)で3単位」を取得するシステムだ。通常の1学期(約15週間)で学ぶ内容を3分の1以下の期間に凝縮するため、超高密度スケジュールになる。
授業のペース
- 毎日(月曜〜金曜)授業がある
- 1回あたりの授業時間は2〜2.5時間
- アメリカの大学では3単位のコースに「合計40〜45時間の講義」が義務付けられており、これを4週間に詰め込む
宿題の量
授業時間の約2倍の自習が必要とされる。つまり毎日2時間半の授業に加え、その日のリーディングや課題が5時間分近く課される。1ヶ月間、毎日がテスト前のような忙しさだ。
アメリカ史という難敵
さらに私には不利な条件があった。アメリカ史はアメリカ人にとって小学校・中学・高校と学び続けてきた科目だ。しかし私は世界史は学んでいたものの、アメリカに特化した歴史を受講したことがなかった。
ある日、アメリカしか存在しない地球儀と世界地図を見て慌てて日本を探している——そんな不思議な夢を見るほど、頭の中はアメリカでいっぱいだった。
まとめ
留学は努力の連続だ。だからこそ渡米前の「事前の英語力」——特に自分の意見を瞬時にアウトプットする会話力——の準備が、現地で生き残るための命綱になる。
English 101を2度落として帰国した知人も、夏期講習でアメリカ史の夢を見た私も、英語力の準備が足りなかったという点では同じだった。
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