
「語学学校に行く必要はありません。」大学に着いてすぐ、留学生専門のカウンセラーにそう告げられた。TOEFL 620点というスコアなら語学学校に行く必要はなく、最初からアメリカ人の学生と同じ授業を受けられる、という判断だった。
「えっ」と言ったきり、次の言葉が出なかった。情けないことに、英語が話せなかったからである。
当時のTOEFLにはスピーキングのテストがなかった。リスニングが苦手でも、リーディングとライティングの力でスコアを押し上げることが可能だった。聞き取りが苦手でも、全く話せなくても、数字の上では「高得点者」になってしまった。
しかし、現地学生と同じ授業を受けるなど、当時の私には想定外だった。数日後に迫った新学期を前に、青ざめた私にはなすすべもなかった。「どうしよう」眠りの浅い夜が続いた。
今でも、あの時は大学付属の語学学校に行っておくべきだった、と思う。

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